時代の変化と共に、結婚内祝いに対する考え方は大きく変わりました。しかし古くから伝わる習慣を重んじ、理解しようとする姿勢はとても大切なことではないでしょうか。 ここでしっかりと学んでいってくださいね。

結婚内祝いの歴史は古く、結婚制度ができた時と同時期に始まったと言われています。

本来、内祝いとは、「お祝い事があった人がその喜びを分かち合うため、お披露目を兼ねて親しい人や身内に贈り物をすること」、つまり、「幸せのお裾分け」です。

結婚内祝いも結婚の報告とあいさつとして、近所の方に品物を配っていたのが始まりとされていますので、現在の「頂いたからお返しする」という意味合いとは大分異なりますね。

お祝いをもらうもらわないに関わらず贈り物をするという点は現在との多いな違いと言えるでしょう。

以前は赤飯や紅白まんじゅう、砂糖、鰹節、昆布、お酒などが内祝いの品として用いられていました。

年配の方など昔ながらの習慣を大切にしている方もいらっしゃいます。 品物が多様化している現代だからこそ、昔ながらの贈り物をしてみるのも新鮮で喜んでいただけるかもしれませんね。

現在では結婚内祝いは本来の意味から離れて、「結婚のお祝いを頂いた方へ感謝の気持ちを込めて、お返しの品物を贈る」という認識が一般的になっています。

贈る品物も昔のような縁起物から「贈った相手が喜んでくれること」に重点を置いた品物選びに変化しています。

贈る相手によって品物や金額を変える「贈り分け」や、今や内祝いの定番中の定番であるカタログギフトも「相手に喜んでほしい」「相手に困ってほしくない」という気遣いの表れでしょう。

昔に比べて日本が豊かになった証拠と言ってもいいかもしれませんね。

内祝いの本来の意味を考えたら、結婚祝いを頂いてない方に内祝いを贈っても問題はありませんが特に若い世代にはなじみの薄い風習ですので、相手を恐縮させてしまわないように渡し方やタイミングへの配慮も必要です。

お祝い事は地域によって独特のマナーや習慣があると言われています。

例えば・・・

• 砂糖で出来た鯛と紅白かまぼこを贈る。（静岡）
• お祝いを頂く前に、お祝いのおすそ分けと言う意味でこちらが先に内祝いを用意しておく。（長野）
• お祝いを持って自宅にいらっしゃった方には昆布茶と紅白まんじゅうでおもてなしし、頂いたお祝いの1割を「おため返し」としてお帰りの際にお渡しする。（大阪）

このような習慣がある地域もあるようですが、ここは要注意です。

例えば関西の「おため返し」などは地域の風習と言えるかもしれませんが、実はこういったルールは家族や親戚の間だけ、と言う場合がとても多いのです。

ある程度の傾向があったとしても、関西だからこう、北海道だからこう、と地方を一括りにすると思わぬ失敗を招くかもしれません。 必ず事前にご両親や親戚の方に確認するようにして下さいね。