香典返しは故人を悼んで下さった方へのお礼です。きちんと気持ちを伝えるためにも、失礼の無いようにマナーを踏まえて、喜んで頂ける品物を贈りたいですよね。是非、今回の記事を品物選びの参考にしてみて下さい。

香典返しには、「不祝儀をいつまでも残さないように」という考えから、すぐに使ってなくなる「消えもの」を選ぶのが一般的です。お茶（コーヒー、紅茶）、素麺、海苔の詰め合わせ、砂糖、お菓子など食品類や、「不幸を洗い流す」という意味で石鹸や洗剤、タオルセットなどの日用品が定番です。

食品類の場合はある程度日持ちがするものを選びましょう。ただし、慶事に縁起物として使われる鰹節や昆布はふさわしくないとされる場合もあります。香典返しでは一般的に肉や魚など、「四つ足生臭もの」と呼ばれるものや、お酒などの嗜好品は避けられる場合が多いので覚えておきましょう。

贈った相手が自分の好きな品物を選べるカタログギフトや商品券は、贈る側もあれこれ悩むことなく選べるので非常に便利です。香典返しとして商品券やギフトカードを贈るのがマナー違反という訳ではありませんが、金額がわかる商品券を現金と同じだと考え、あまり良く思わない方もいます。

これは目上の人に現金を贈るのは失礼とされていることや、香典返しとしての商品券を贈られるのは、現金を返されるのと同じに感じる場合もある為です。目上の方や年配の方に贈るのは避け、親しい間柄の方や若い方など、相手によって使い分けた方が無難でしょう。

商品券だけポンと送るのは冷たい感じがしますので、手書きの挨拶状やお礼状を添えるのを忘れないように。一方近年人気を集めているカタログギフトは幅広い価格帯が用意されており、相手に価格がわからないためおすすめです。

商品券やカタログギフトでは気持ちがこもってないと感じる場合、他の品物と組み合わせてみることで大分印象が変わります。 是非、検討してみて下さい。

世間ではどのような香典返しの品物が人気なのかはやはり気になるところです。ここで人気商品をランキングでご紹介いたします。 品物選びの参考にして下さいね。

1位　カタログギフト
近年はもらう側が自由に品物を選べるカタログギフトが一番人気です。価格帯や種類も豊富で、相手の好みがわからないなど、なかなか品物を選べない場合にはとても便利。贈る側も贈られる側もメリットが大きいのが人気の秘密ですね。

2位　煎茶セット
煎茶を頂きながら故人を偲ぶという意味合いで、昔からお返しには煎茶を贈る人が多く、香典返しの定番商品です。お返しの品物が多様化されている現在だからこそ昔からの風習を大切にして、美味しいお茶を頂きながら故人と時間を思い出して欲しいと思う方も多いのかしれませんね。

3位　タオルセット
昔から故人は白装束で旅立つということから、白いタオルをお返しに選ぶことが多かったのですが、近年では普段使いよりも上質なものが喜ばれます。

香典返しの品物をどこで手配するかも大切なポイントです。選択肢としては、大きく分けると葬儀社、デパート、ギフト専門店の3つが一般的だと言えるでしょう。葬儀社であれば、葬儀の準備を進めながら併せて香典返しの相談もできるというメリットがありますが、品物の種類や数が限られていることや、多少割高になってしまうことがあります。

デパートで手配するメリットはやはりブランド力でしょう。誰もが知っている有名店で買ったものなら包装紙だけでも安心感、信頼感がありますよね。高級感のある贈り物をしたい場合はおすすめですが、価格は割高になってしまう場合が多いでしょう。

ネットショップなどのギフト専門店は価格帯が幅広い上に品物の種類も非常に豊富です。納得のできる品物をじっくり探したい場合はおすすめです。のしやお礼状を無料で付けられるなどのサービスも多く、予算を抑えて香典返しを贈りたい場合にも大変便利です。

お菓子は香典返しにふさわしい「消えもの」の中でも種類が豊富で好き嫌いも少なく、人気が高い品物です。とはいえ、種類が豊富過ぎてどのように選べばよいか悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。

香典返しはあくまでも弔事ですので、お菓子を選ぶ場合はまず、松竹梅や鶴、亀のように慶事を連想させるものをイメージしたデザインは避けるようにしましょう。見た目が派手なもの、華やかなものも避けて、できるだけ落ち着いた色合いのものを選ぶのも大切なポイントです。

忌明けに贈る場合は多少華やかでも問題ないとされていますが、贈る相手や状況に応じて判断した方がいいでしょう。保存しやすいことや、相手の手間を考えると個包装されているものを選ぶのがベターです。

香典返しには昔から定番と言われている品物がいくつもありますが、しきたりを重んじる年配の方と、古い習慣をあまり気にしない若い年代の方のどちらにも喜ばれる品物となるとなかなか難しいですよね。

ここでは幅広い年代から受け入れられる品物をいくつか紹介します。

• 梅干し
  日本の食卓に欠かせない梅干しは保存にも優れる上に使い勝手がよく、おすすめの品物です。梅干しにも様々なタイプがありますが、少し高級なものを選ぶのがポイントです。
• 油
  ヘルシーなオリーブオイルやアボカドオイル、ココナッツオイルなどの油は使えばなくなる消えものであると同時に、おしゃれな瓶がキッチンを彩るインテリアの役割も果たしてくれます。
• 石鹸
  普段石鹸は使わないという人も増えていると思いますが、ちょっと高級なブランドの石鹸ならば話は別です。入浴は毎日するものですので、つい手に取って使ってみたくなるものですよ。

いずれにしても、ポイントは普段使いよりもワンランク上のものを選ぶことです。参考にしてみてくださいね。

様々な場面での贈り物には、それぞれ選んではいけないとされているタブーな品物がありますが、香典返しではどのような品物がタブーとされているのか紹介していきます。まず、お祝い事やおめでたい席で贈られる品物は弔事である香典返しにはふさわしくないとされています。

具体的には結婚式の引き出物として定番の鰹節や昆布、「縁起物」である鶴や亀などをモチーフにしたお菓子などが挙げられます。また、「四つ足生臭もの」と呼ばれる生肉や生魚は香典返しにおいては代表的なタブーの品物です。これは地域の慣習や宗教的な理由で昔から香典返しでは避けられてきたものですので覚えておいてください。

嗜好品であるお酒も、慶事を連想させるという意味からも香典返しには好ましくないとされています。しかし、故人が好きだったお酒を香典返しに贈りたいと考える遺族の方も少なくありません。このような場合はどうすればいいのか、次の項目でお話ししていきます。

香典返しに故人が生前好んでいた品物を贈り、故人を偲び思い出を大切にしてもらいたいと考える遺族の方は少なくありません。悩んでしまうのは香典返しでタブーとされているお酒を贈りたい場合でしょう。結論から言うと、このような場合はタブーにはこだわらないというケースが増えてきています。

故人の好きだった銘柄のお酒なら、贈った相手も遺族の気持ちを理解して喜んで受け取ってくれるという考え方が現代では主流となっています。どうしてもお酒は贈りづらいと感じるようであれば、グラスを贈る、お酒が選べるカタログギフトを贈るというのも一つの方法ですね。

お酒に限らず、故人の好んだお菓子や食品を香典返しに贈るのは品物選びの方法の一つですが、日持ちのしないものや好き嫌いが分かれるものは相手を困らせてしまうかもしれません。生前特に親しかった方やお世話になった方など、品物によっては相手を選んで贈る必要があるので気を付けてくださいね。

好きな商品を選べるのが魅力のカタログギフトは今や香典返しとしても非常に人気の高い贈り物ですが、掲載されている数多くの選択肢から選ばれやすいのはどのような品物なのでしょうか。もっとも選ばれやすいのは食器セットや包丁、鍋などのキッチングッズです。これらは掲載数が多い分、好みのデザインが見つかりやすいのが選ばれる理由のようです。

すき焼きやステーキ用の牛肉も人気です。香典返しではタブーとされている生肉もカタログギフトとして贈る分には問題ないとされています。一方、お食事券などのチケット系は施設まで足を運ぶ必要がある、交通費がかかるなどの理由で選ばれにくいとされています。カタログギフト選びの参考にして下さいね。